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いま、こころを育むとは
〜本当の豊かさを求めて〜
著者:山折哲雄 出版社:小学館 サイズ:新書版 ページ数:242ページ 定価:756円(本体720円) 発売日:2009年12月1日
<目次> 第一話 こころを育むとは――”言葉”と”呼吸”と”微笑”と 第二話 こころを育むとは――語る、聞く、あるいは沈黙する 第三話 こころを育むとは――古典教育のすすめ 第四話 こころを育むとは――日本人の笑顔と無常観 第五話 こころを育むとは――死生観と人間関係をめぐって 第六話 こころを育むとは――危機と不安のなかで生きる
◆読売新聞の書評欄で紹介されました◆
日本人の生き方説く 「いま、こころを育むとは」山折哲雄さん 例えば、全共闘運動の息の根をとめたのは俵万智『サラダ記念日』だと説く。<半分冗談ですが、しかし半分は本気でそう思います>。どういうことかというと・・・。 かつて紛争の嵐が吹き荒れたキャンパスで聞く学生の演説は、なぜ、心に響いてこなかったのか。それは五七調や七五調と違う「われわれは、日帝の」式の"五五"調だったから。万葉集に始まる和歌のリズムこそが、日本人の呼吸や生命の根源なのではないか。女性歌人の人気沸騰の陰には、あのリズムの回復を待望する国民の<渇くような思い>があったはずだ。 京都で、首都圏で、北海道で、四国で。過去4年、自ら座長を務める「こころを育む総合フォーラム」のシンポジウムに駆けつけ、6回の基調講演を行った。どの会場も、ほぼ満員。碩学の高説を拝聴するのではなく、何でも知っている祖父の膝の上で昔話を聞いた安堵感に浸れることを聴衆はよく知っている。 信じられないほど陰惨な事件の頻発に「日本人の『こころ』を何とかしなければ」という、各界の有識者16人の危機感から同フォーラムは始まった。78歳の座長は、23回の会議のすべてに無欠席。 講演での「こころ」をめぐる6話は、独特な語り口に学識と人柄ゆえの含蓄があふれている。「あるいはもう手遅れかもしれません。でも私は今ならまだ間に合うと思う」。宗教学者の肉声を収めた1冊は軽量にしてズシリと重い。(小学館101新書、720円)