活動レポート

2009年度「こころを育む総合フォーラム シンポジウム」を開催しました

「こころを育む総合フォーラム」(座長 山折哲雄国際日本文化研究センター名誉教授、事務局 パナソニック教育財団)は2月13日、子どもたちの”こころを育む活動”表彰式とシンポジウムを文部科学省ほかの後援で、東京・千代田区の九段会館大ホールに約300人を集めて開催した。 フォーラムは、現代社会における「こころを育む」環境づくりに取り組むために各界を代表する有識者が集まり「こころ」をめぐる課題を5年間にわたって討議し提言書を発表している。
冒頭で挨拶をするパナソニック 教育財団遠山理事長

冒頭で挨拶をするパナソニック
教育財団遠山理事長

昨年度からは全国で実践されている子どもたちの「こころを育む活動」の実践事例を募集、表彰し、優れた活動を広く全国に発信する活動を行っている。 最初に当フォーラムの発起人のパナソニック教育財団遠山敦子理事長(元文部科学省大臣)が、「きょうのシンポジウムでは、こころを育む活動の将来のために何らかの実りを得ていただければ大変ありがたい」と挨拶。
表彰式

表彰式

この後、全国から145件の応募があった実践事例の中から選ばれた全国大賞、ブロック大賞、個人賞などを表彰した。山折哲雄座長は「応募された活動にはさまざまな問題が取り上げられており、今日の日本社会がこういう問題をいかに解決していかなければならないのか、乗り越えていかなければならないのか、それらに対する真摯な、漸進的な取り組みが行われているということに大変感銘を受けた」と審査講評した。
 

全国大賞に輝いたのは、山形県立置賜農業高等学校演劇部の「食育ミュージカルによる豊かなこころを育む活動」。食とこころのつながりを伝えるミュージカルを、幼稚園や小中学校、食育関連団体など幅広く公演し、異年齢交流の機会ともなっていることが評価された。


山形県立置賜農業高等学校演劇部による食育ミュージカルの上演

山形県立置賜農業高等学校演劇部による食育ミュージカルの上演

審査講評を述べる山折座長

審査講評を述べる山折座長


生徒たちによる食育ミュージカル「ごちそうさま!は秘密のタカラ」の上演後、「進める、広げる、続ける」をテーマにパネルディスカッションが行われた。 パネリストの河原俊雄 山形県立置賜農業高等学校演劇部顧問は、「さまざまな活動で、地域に支えられ、地域に協力をするということが、今の高校生にはとても大切だと思う」と強調した。
「進める、広げる、続ける」をテーマに活発な 議論が繰り広げられたパネルディスカッション

「進める、広げる、続ける」をテーマに活発な
議論が繰り広げられたパネルディスカッション

「いじめ防止プログラム『スクール・バディ』活動」でブロック大賞を受賞した湘南DVサポートセンターの瀧田信之理事長は、「私たちが伝えたいことは既に子どもたちの心にあって、それをうまく表現する場を私たちが与えていなかったのではないか。彼らがもっと自由に発言できるような安全な学校づくりをしていきたい」と話した。
滝鼻卓雄 前読売新聞東京本社会長は、「受賞団体は、優れた指導者がそれぞれの場の内なる力を見事に引き出して、一つのムーブメントとして活動していることがすばらしい」と強調。 遠山理事長は「子どもにも大人にも、自分がかけがえのない存在であるということに気づかせるということがとても大事だ」と指摘した。 コーディネーターの市川伸一 東京大学大学院教授は、「優れた活動には、つい行いがちな素朴な対応を一ひねりした工夫がある」と話した。 最後にコメンテイターの山折座長が、「人間のこころは変幻自在だが、それに柔軟に対応することが大切だ。また、排除の論理を排することを通して、いろいろな問題解決の糸口が見つかるのではないか」と締めくくった。
シンポジウム終了後の交流会の様子

シンポジウム終了後の交流会の様子